2021.06.16ブログ
法定雇用率を達成した企業の割合は? 2020年の障害者雇用状況を振り返る
『障害者雇用促進法』では事業主に対し、法定雇用率以上の障害者の雇用を義務付けています。2020年の民間企業における法定雇用率は2.2%で、従業員数が45.5人以上の事業主が対象でした。では、実際の障害者雇用の状況はどのようになっているのでしょうか。
雇用障害者数、実雇用率がともに過去最高を更新
厚生労働省『令和2年 障害者雇用状況の集計結果』によれば、2020年6月1日時点で民間企業(従業員数45.5人以上)に雇用されている障害者の数は57万8,292人、実雇用率は2.15%で、いずれも過去最高を更新しました。法定雇用率を達成した企業は全体の48.6%と、前年から0.6ポイント上昇しています。
産業別に見ると、『医療・福祉』『農・林・漁業』『生活関連サービス業、娯楽業』『電気・ガス・熱供給・水道業』『運輸業、郵便業』で、実雇用率が法定雇用率を上回る結果となりました。
雇用者のうち、身体障害者は35万6,069人、知的障害者は13万4,207人、精神障害者は8万8,016人で、いずれも前年より増加。このうち特に精神障害者の雇用者が、対前年比12.7%と大きく伸びました。
民間企業の法定雇用率は2021年3月から2.3%に
2021年3月1日からは、民間企業の法定雇用率が2.3%に引き上げになり、対象となる事業主の範囲は『従業員数43.5人以上』に広がりました。つまり、従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用する義務が生じます。
法定雇用率を守らなかった場合は行政指導が入り、改善が見られなければ、企業名が公表される恐れもあります。さらに、従業員数が100人超の企業の場合は、ペナルティとして障害者の不足1人につき毎月5万円の雇用納付金が徴収されます。
要件に該当する事業主は、障害者雇用の受け皿を整備する必要があるでしょう。まずは社内業務を洗い出し、受け入れのための仕事の切り出しや、環境づくりに取り組むことが課題といえそうです。
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