2021.06.04ブログ
4.5人に1人が非正規雇用! 就職氷河期世代の支援は今なお課題
バブル崩壊後、景気が悪化した90年代後半から2000年代前半において、思うように就職できなかった世代を『就職氷河期世代』と呼びます。働き盛りの年齢を迎えたこの世代は、現在、どのような働き方をしているのでしょうか。厚生労働省の白書から紐解きます。
どん底の経済状況で就職活動をした世代の現在
1990年代のバブル崩壊後、『大卒でも2人に1人しか就職できない』といわれる厳しい採用状況のなか、新卒として就職活動をした就職氷河期世代。 厚生労働省は『令和2年版厚生労働白書』(以下、白書)において、この世代(35~44歳、1,637万人)の2019年時点の雇用形態の内訳をまとめています。
それによると、この世代の約4.5人に1人にあたる359万人が非正規雇用者であることが判明。このなかには、男性を中心に、不本意ながら非正規雇用で働いている人も含まれます。また、非労働力人口は204万人で、このうち無業者(家事も通学もしていない者)は39万人でした。無業者の数は10年前と比較してほぼ横ばいで変化していません。就職氷河期世代の雇用問題は、今なお課題であることがわかります。
政府のバックアップにより企業に求められる採用と人材育成
さらに、白書によれば、就職氷河期世代の所定内給与額は、前後の世代と比較して低いこともわかっています。就職活動時の雇用情勢の厳しさは、このように長期間にわたり、雇用状況や給与額に影響しているのです。
これに対し、政府はこれまでにも、この世代を対象にした再チャレンジ施策を講じ、就職や正規雇用への移行を試みています。しかし、今回の白書からもわかるように、改善は十分ではなく、この世代の活躍支援のために各種助成金制度を整備するほか、採用時の“年齢制限禁止”の例外として、就職氷河期世代で正社員雇用の機会に恵まれなかった人を対象とする求人を可能としています。
企業には、この世代の積極的な採用や人材育成が求められています。
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