2020.10.30ちょっと役立つ豆知識
じつは正しく知らなかった? 助成金と補助金の違い
Question
新たに社員を雇うため、事業資金を増やす方法を考えています。
そこで、助成金を調べていたら、助成金以外にも公的な資金調達方法として補助金というものがあることを知りました。
助成金と補助金はどう違うのでしょうか。また、何か注意点はありますか?
Answer
助成金とは、基本的に厚生労働省が管轄となり、雇用を促進している会社に対して金銭的に支援するためのものです。
どちらも返済の必要はありませんが、申請には十分な準備が必要です。
給付が後払いである点にも注意しましょう。
要件を満たせばOKの助成金
審査に通ればOKの補助金
助成金は主に『雇用』に関連しているのに対し、補助金は『事業』に関連しています。助成金の特徴は、要件を満たしていればほぼ100%支給されることです。
たとえば、中途採用者の雇用管理制度を整備し、中途採用の拡大を図った事業主が申請できる『中途採用等支援助成金』、建設業の中小事業主が、35歳未満の若年者、または女性を建設技能労働者等として試行雇用するときに申請できる『トライアル雇用助成金』(若年・女性建設労働者トライアルコース)など、さまざまな助成金があります。
一方、補助金とは、基本的に経済産業省などが管轄となり、事業に対して経済的なサポートを行うためのものです。補助金が採択されるためには審査を受けなければならず、評価の高いものから採用されるため、助成金のようにほぼ100%支給されるわけではありません。
従業員数が少ない企業や個人事業主の販路開拓の取り組み等を支援し、ホームページの作成や店舗の改装などを行う費用を一部補助する『持続化補助金(小規模事業者持続化補助金)』、中小企業や小規模事業者がバックオフィス業務の効率化やマーケティングのためにITツールを導入する際の費用を一部補助する『IT導入補助金』など、さまざまな補助金があります。
似て非なる助成金と補助金
共通点と意外なデメリット
助成金と補助金で共通していることは、“借入ではないため、給付を受けても返済する必要がない”という点です。
また、助成金も補助金も、原則、後払いとなっています。助成金や補助金が採択された後、事業主が資金を使って事業を行い、事務局が確認後、事業主が支出した一部または全部が補助金として支給されます。
つまり事業主は、一旦はかかる費用を捻出しなければなりません。
助成金は年間を通じて受け付けていることが多いですが、補助金は募集期間が短めです。自社に必要な制度を探し、申請するための準備期間が必要なことを考えると、できるだけ早い段階からアンテナを立てて探し始めることが重要といえます。
このように、一旦は費用を負担することが、事業資金として助成金や補助金を活用する際に気を付けたい点といえるでしょう。特に補助金は、募集のタイミングにあわせられるよう前もった準備が必要です。
今は新型コロナウイルスの影響により、コロナ特例も含めた多くの助成金や補助金の制度が登場しています。制度をうまく活用しながら、経営を軌道に乗せていきましょう。
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