2020.08.25中小企業経営者の方へ
カスタマージャーニーマップで 顧客の行動を分析する
『カスタマージャーニー』とは、顧客がどのような経路をたどって商品にアクセスしているかを表す言葉です。マーケティングの世界では、これを図式化した『カスタマージャーニーマップ』で、消費者の行動を分析しています。今回はその意味や作り方を解説します。
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カスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーマップは、仮想上の買い手像『ペルソナ』を複数設定し、その動きを時系列にマッピングして、アプローチ方法を検討するためのマーケティングツールです。
ペルソナが、いかに自社を知り、商品に興味を持ち、最終的に商品を買うのか、または買わないのか。そのペルソナが最終的な結論に至るまでの行動を想定し、時間の流れに沿って図式化していきます。
たとえば、折り込みチラシで化粧品の無料サンプルのキャンペーンをするとしましょう。チラシを見て購入を前提にサンプルを請求したペルソナAと、サンプルは請求したものの、そこで終わりになってしまったペルソナBで、マップ上全角に2種類の動線を作ります。
購入を前提にしているペルソナAには、サンプルを送付した直後に、電話やメールでのより積極的なセールス活動をしてもよいかもしれません。しかし、とりあえずサンプル請求をしただけのペルソナBには、しばらく時間を置いてふたたび広告を送ったほうが、印象がよいでしょう。
このように、カスタマージャーニーマップを作るときには、複数のペルソナがどのように考えてどう動くかについて想像をめぐらすことになります。その過程で、顧客の心理や考え、行動などを理解し、どういう顧客ならどのマーケティング手法が有効なのかを考えていきます。
マップを作るための5つの要素
実際にカスタマージャーニーマップを作るにあたっては、複数のペルソナのほかに、『フェーズ』『タッチポイント』『行動』『思考・心情』を設定します。まずはそれぞれの決め方について解説します。
はじめにペルソナですが、自社のサービスを最も購買してくれる層の人物像を、できるだけ具体的に設定してみましょう。たとえば『35歳女性・既婚・子どもは1人・夫は都内勤務』など、具体的に、かつ複数のペルソナを用意します。
次は、フェーズ(段階)の設定です。たとえば商品の購入なら、商品を探す、比較する、試供品を使ってみる、注文する、といったフェーズがあるはずなので、それを抽出します。
続いて、マップ内でペルソナと自社が接触するきっかけになったチャネル(デバイス)とタッチポイント(顧客との接点)を特定します。たとえば、スマホのWebサイトや新聞の折り込みチラシなどです。ここで、どう反応するか(口コミもチェックするなど)についても考
えれば、広告戦略に生かすことができます。
さらに、思考・心情を加えます。各フェーズで、ペルソナがどんな気持ちで、なにを考えているかを想像するのです。セミナーを探しているときは『予算の範囲を決めて、ワクワクしながら』探す人もいれば、『将来のためになるもの』を見つけたい人もいるはずです。
最後に、ゴール設定も重要です。一つの商品を買ってもらうことがゴールなのか、関連する商品を続けて買ってもらいたいのかなど、目的がぶれないようにゴールを設定します。時系列にそれぞれのペルソナの動きを図式化していけば、マップの完成です。
買い手への理解はマーケティングの基本です。その行動を予想し、よいアプローチをかけることで、さらに成果を上げていきましょう。
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