2020.01.27中小企業経営者の方へ
会社を設立する際は、株式会社と合同会社のどちらがよい?
Q.個人事業主としての事業が軌道に乗ってきたため、法人化を検討しています。
その際、株式会社にしようか、合同会社にしようか、迷っています。
会社の設立のしやすさ、設立費用やランニングコスト、社会的な信用面において、それぞれの特徴を教えてください。
A.会社の設立のしやすさから言えば、どちらの法人も比較的簡単です。
ただし、設立費用やランニングコストで考えるなら、合同会社の方がお得です。
とはいえ、今後の事業展開で会社をどんどん大きくしていきたいと考えているのであれば、信用面から見て株式会社をおすすめします。
コスト面で考えるなら合同会社がお得
株式会社は、株式を発行して出資を募り事業を行う会社のことです。
一方の合同会社は、社員が出資をして設立する会社のことです。
どちらも社員は出資額の限度でのみ会社の債務を連帯して責任を負う形です。
とはいえ、どちらも『社員は一人から、資本金は1円から』でよいため、比較的簡単に設立できます。
では、設立費用やランニングコストは、どのようになっているのでしょうか。
まずは設立費用です。
●株式会社の設立にかかる費用
登録免許税 15万円~
定款の印紙代 4万円(電子認証の場合は無料)
定款認証手数料 5万円
●合同会社の設立にかかる費用
登録免許税 6万円~
定款の印紙代 4万円(電子認証の場合は無料)
次に、ランニングコストについては、株式会社は決算公告義務があるため、一般的にコストが発生します。
一方、合同会社には決算公告義務がないため、この費用もかかりません。
そのため、スタートアップでまだ事業が軌道に乗っていない間は合同会社にしておき、軌道に乗ってきたら株式会社に変更するという方法もあります。
信用度を高めたいなら株式会社がおすすめ
合同会社の場合、株式会社の『代表取締役社長』に該当する肩書きが『代表社員』になります。
合同会社は株式会社に比べてまだまだ認知度が低く、合同会社のことを詳しく知らない人からは『組合のようなもの』と思われたり、『個人事業主の集まり』というイメージを持たれたりすることもあるようです。
また、決算公告義務もないため、どのような経営状況になっているのか、外から見えにくいこともあります。
そのため、株式会社と比べると、信用度は低いといえます。
法人との取引や会社名を前面に出して事業を行っていきたいのであれば、株式会社にした方がメリットが大きいといえます。
合同会社と株式会社のどちらにするかは、今後、会社をどのように展開していきたいかを視野に入れて、考えるようにしましょう。
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