2019.10.31中小企業経営者の方へ
減税効果が高い3つの 『特別減税制度』とは?
厳しい企業間競争を勝ち抜くためには投資や研究開発が欠かせません。しかし、経営者は常に会社運営の資金繰りに頭を悩ませています。
そのような中小企業の活動を支援し、投資などを促進するために国が定めている減税制度が『特別減税制度』です。
今回は、特に減税効果が高い3つの制度を紹介していきます。
1.中小企業投資促進税制
中小企業者等が積極的な設備投資を行えるように定められた減税制度で、指定の期間内に対象設備を取得又は制作して国内にある製造業、建設業などの指定事業の用に供した場合に、
その指定事業の用に供した日を含む事業年度において特別償却又は税額控除を受けることで法人税が減額されるというものです。
対象となる設備は、新品で購入したもののうち、機械装置で1台の取得価額が160万円以上のもの、測定工具及び検査工具で1台の取得価額が120万円以上、
1台30万円以上かつ複数合計120万円以上のもの、ソフトウェアの取得価額が70万円以上、複数合計70万円以上のものなどです。
一定の条件を満たすと、基準取得価額の30%相当額の特別償却か、基準取得価額の7%相当額の税額控除が選択適用されます。
2020年度末までの適用期限となります。2017年度税制改正で一部の器具備品が対象外となっているので、活用の際はご注意ください。
2.中小企業技術基盤強化税制
中小企業者等の製品製造や技術改良・発明などを支援する目的で、損金の額に算入した試験研究費の額の一定割合の金額の税額控除を行う減税制度です。
試験研究費には新製品を作るための材料費や人件費、外部に委託した費用などが含まれ、試験研究用の資産を購入した場合は減価償却した金額が含まれます。
中小企業者等はその事業年度の法人税相当額の25%を上限として、増減試験研究費割合に応じて、試験研究費の額の12%~17%相当額の税額控除が認められます
(ただし控除率12%超の部分は2020年度末までの時限措置です)。医薬品など、研究開発に多大なコストがかかる中小企業には心強い制度です。
3.所得拡大促進税制
積極的な賃上げ、人材投資や生産性向上に取り組む企業を支援する制度です。
中小企業者等については、給与総額が前事業年度以上で、継続雇用者給与等支給額を前年度比1.5%以上増加させた場合に、増加額の15%分の税額控除が認められ、
さらに前年度比2.5%以上増加させ、かつ人材投資や生産性向上への取り組みなど一定の要件を満たした場合には増加額の25%分の税額控除を受けることができます。
2018年4月1日から2021年3月31日までに開始される各事業年度にて適用されます。
このような減税制度をうまく活用すれば、資金面で諦めていた設備投資や人材投資、商品開発が積極的に行えるようになり、新プロジェクトを立ち上げるなど、より戦略的に業務を進められます。
これらの制度の活用を検討されている方は、自社の状況と考え合わせながら、税理士に細かな要件を確認してください。
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