2019.10.15中小企業経営者の方へ
会社の規模&業種で有給取得日数に格差 労働環境を改善するためには?
労働基準法が改正されて2019年4月からは有給休暇取得の義務化が定められるなどの対策が取られています。
しかし、実際には付与されている年次有給休暇を取得できていない業界も少なくありません。
今回は有給休暇の現状と今後の課題についてご紹介します。
宿泊業、飲食サービス業の有給休暇平均取得率は32.5%
年次有給休暇の付与数は従業員の勤続年数によって変動し、最大で年間20日の有給休暇が付与されることになっています。
しかし、実際には男女ともに年間の取得日数の平均値は9.3日に留まっています。
さらに、厚生労働省が発表した『平成30年就労条件総合調査 結果の概況』によれば、企業の社員数が1,000名以上の大企業は年間平均で11.2日取得できているのに対し、社員数が100人未満の中小企業では、平均取得日数が7.7日となっていました。
また、最も有給休暇が取得できていない業種は「宿泊業、飲食サービス業」で平均取得日数は5.2日、平均取得率は32.5%。最も数値が高い「電気・ガス・熱供給・水道業」の平均取得日数14.2日、平均取得率72.9%と比べると、半分以下の数値です。
有給休暇を奨励するための社内制度の導入を
有給休暇の取得率と取得日数は、会社の規模、業種によって大きな差が出ています。
労働格差をなくすためにも、中小企業やサービス業の労働環境の改善は一つの課題といえます。
年次有給休暇を取れない理由には「仕事が忙しくてなかなか有給休暇を申請できない」「雰囲気的に自分だけ有給休暇を取るのはむずかしい」などがあります。
こうした問題を解決するために、計画的に企業が取得日を決める“計画的付与制度”や終日ではなく時間単位で取得する制度の導入などを検討してみてはいかがでしょうか。
有給休暇の取得率をアップさせることは、離職率の低下につながり、人手不足解消にも一役買ってくれるでしょう。
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