2018.08.10相続でお困りの方へ
なぜ遺言書が必要なのか-幸せな相続を考える
昭和初期の頃までは日本では、相続といえば家督相続。
家督相続とは、その家の長男が基本的に全ての財産や債務を相続するという相続の形式です。
これが良いことであるか否かは賛否あると思いますが、現代の日本においては一般的では無くなりました。
その背景には男女平等の考えが定着したことや、基本的な法律知識の浸透、村社会的な考え方からの脱却などが理由としてあがると思います。
そして、この結果として生じる問題が相続の争続化ともいえます。
争続とならないためにはどうしたら良いのか、今回のテーマです。
日本では権利は平等になっています
相続が争続となる場合に一番の原因と思われることは、財産を渡す側の認識と貰う側の認識の違いです。
現在相続が現実問題となっている方々の多くは、昭和初期~中期にお生まれになった方と思います。
その方々は子供の頃の教育や記憶から、家庭のあり方や相続に対する意識について昔ながらの感覚が残っているものと思います。
対して、財産を貰う側の昭和後期や平成生まれの人は、初等教育から平等意識を教え込まれているのです。
どうしても、世代間の感覚のずれがでてきてしまうものなのです。
それでも、長男がかわいい
それでいいと思います。
戦後の大変な時期を子育てに仕事にと努力されてきた結果として残った自分の努力の成果をお渡しになるのです。
時代が~とかいう人の意見もありますが、ご自身のお考えの下でされたら良いと思います。
ただし、全員平等にという現代の考えから自身の権利を主張する兄弟が出てくることは仕方ないと思ってください。
今日の相続にあっては相続人が自身の権利を主張するケースが一般的となっております。
権利主張の時にあなたがその場にいれば、気持ちを受け止めて納めることもできるでしょう。
ですが、残念ながら相続が発生する時には、あなたの意思を伝えることができないのです。
その時に書面として思いを伝える手段が遺言書なのです。
遺言書を用意しましょう
先ほどの話では長男に多く財産を分けたいという話でしたが、それ以外にも最後まで親身に世話を焼いてくれた次女に多く財産を分けたい場合など、
財産分与の比率を変えたいという場合には遺言書が非常に重要です。
遺言書があれば、たとえ平等ではない財産分与であっても故人の遺志を慮って争いは回避できることが多いです。
実際に相続のトラブルが起こると、その家族間の軋轢はその後何十年と残ってしまい、
回復は非常に困難なものとなります。
あなたがちょっとだけ大変な思いをするだけで、家族が笑顔で過ごせるのです。
少しだけ頑張ってみましょう。
次のような場合には、必ず遺言書を作成しましょう。
・子供が複数いて、財産分与に差をつける場合
・相続人以外の人に財産を分与したい場合
・相続財産が多種多額にわたる場合
・相続財産が不動産のみなどの分割が難しい場合
・同族会社を経営している場合
まとめ
財産を残すことで家族同士がケンカをしてしまうのであれば、残さない方が良いです。
家族間の争いを防止することは、財産を残す側が少しの努力をすることで可能です。
遺言書はデリケートなものですので、一人で悩まずに信頼できる専門家と共に検討してしっかりと納得できるものを作成しましょう。
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